にくしみについてほんきだしてかんがえてみた

 

 戦場から亡霊が歌う。虚無の歌を。



 虐げられ、傷つけられて、殺されて。


 痛いほどそれの無意味さを知っている。



 だから他に誰も殺される者がいなくなってしまっても。



 それでも誰かを憎むことが止められない、と。




 トーキョーN◎VA
 The Detnation



 『ハイエンド・ガール』



 絶望の歌が、運命の扉を閉ざす。









カリスマ:ヨモツイクサ将校 コネ:笠岐灯鉄 コネ:パブロナ


 黄泉千五百軍(ヨモツイクサ)で『カリスマ』が受けたのは、かつての脱走兵の暗殺だった。
 脱走兵の名は笠岐灯鉄。憶えのない名前に、『カリスマ』の記憶が疼く。
 “That way is gone”
 ──これはもう、終わった話だと。


カブト:ボディガード コネ:ベル・マリー


 得体の知れないクグツから『カブト』が受けたのは、昔守った少女の護衛だった。
 過去、降り出した雨が、銃弾みたいに冷たい夜。薄汚れた場末の酒場で、震えながら“いつか歌で世界を動かしてやる”と嘯いた少女。ベル・マリー。
 その彼女の護衛だ。ほんとうに、歌で世界を動かすために。


フェイト:探偵 コネ:御堂 真黄


 ドールハウスで『フェイト』が受けたのは、逃げた娼婦の行方を捜すことだった。
 逃げた娼婦の行方は誰も知らない。魔法みたいに消えていた。この街じゃ2秒に1度はある依頼。
消えた娼婦が容姿(ペルソナ)を変えて街(N◎VA)に戻ってくる。この街じゃ2秒に1度はある話だ。


トーキー:マリオネットの記者 コネ:ローズマリー


 三田誠から『トーキー』が受けたのは、流行りのミュージシャンの身辺調査だった。
 流行(ファッション)に疎い“デスク”らしからぬ言動──隠れファン/密かにチケットを予約。
 実に時代遅れ(オールド・ファッション)の“デスク”らしい本心──彼女のバックに日本軍。
 どうやら、キナ臭い取材になりそうだ。


カタナ:ストリートの荒事屋 コネ:ウィリアム・中村


 ヤロールの海で『カタナ』が受けたのは、マイケル・グローリー経由の、日本軍の依頼だった。
 嗅いでみるまでもなく、この話は糞話(ファッキンジョーク)だ。ストリートの警句が頭に響く。“クソの好きなハエなどいない”だが、マイケルグローリーはこう続ける。“クソが嫌なら、よく手を洗うことだ”これもまた、ストリートの警句。