ヒズヒット・ハズバンド

色の無い荒野で、青いボタンの目の人形が見つめている。
役割は刑死者。本当の涙を流す事を望む。
匂の無い塔の窓から、ピエロが星に笑いかける。
役割は愚者。騎士の格好をした道化。
音の無い楽器店で、老店主がレコードの針を落とす。
役割は天秤。調律された調和を夢見る。
味の無い食事を出す牢獄の看守が、赤いワインを差し出す。
役割は戦車。波乱と戦乱をもたらす。




壊れた時計塔が鐘を鳴らす。
止まり続けていた時間が動き出す。




『フラジャイル・ジェイル』




昨日と同じ今日。今日と同じ明日。
──世界はいつもと、変わらないようにみえた。



仮上げ。調整はまた明日。






・死んだ物語の話。
ダブルブリッド。穏やかに息を引き取った物語の続き。核となる舞台は死んで、登場人物だけが残ってしまった、といった感じ。マルドゥク・ヴェロシティならば、“哀れみをこめて”生存者と呼ばれるであろう人間たちの後の祭り。
空爆で焼け野原になった荒野みたいな小説だった。読後感には茫漠とした虚無だけが残る。
……ネクタイ巻いてバカやってた太一くんが何もかも懐かしい。




さっちゃん:『総論すると、太一郎が自分のロイスを根こそぎタイタスに換えていくって話だったね。あんなに丁寧に切るこたぁないのに』
KIM:『や、俺はA級戦犯の断罪が始まったと思ったよ。東京裁判ハジマタ!』





あと夏純はずーっと可愛かったなぁ。クロードの番外編は是非とも。





・ゲームの話。
青木さん:『(いきなり)もしもしカルドセプトDSは買ったのか』
KIM:『何ナニ、おはよう?』
青木さん:『おはようカルドセプトDSは買ったのか』
KIM:『……キミは、あれですか、語尾に“ニャン”とかつけないと死んでしまう種族なのか』
青木:『そんなことはどうでもいいからカルドセプトDSは買ったのか』
青木:『半月後に買ってなかったら“民事”じゃ済まさないから』




……刑事告訴らしいです。





と、ここまでプッシュされておいてなんなんですが、実はカルドセプトよりアヴァロンコードの方に食指が動いていたり。
俺、ああいう綺麗な物や美しいものも小さな箱に詰めて、それを朽ちていくまで看取るような話って好きなんだよね。
窒息死するように滅んでいく世界は大好きだ。